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「科学的」って何だ!

松井孝典+南伸坊
ちくまプリマー新書 760円
お勧め指数 □□■■■ (2)

 安直な一般の人向けの科学啓蒙書をねらった対談による新書。科学に疎い一般人代表を南伸坊にしたからといって何かが分かりやすくなるわけでもないし、回答者が松井孝典だからといって面白いことを言ってくれるわけでもない。それに、松井孝典の回答の節々に「うざったさ」を感じるから対談は決して成功していないだろう。編集者、もっと楽しい本にしてよといいたい。

 科学的なことを語り、またそれを理解してもらうにはそもそも両者に「ちゃんとしたことを教えたいし、それが社会にまかりとってほしい」という動機が必要だろう。とはいえ、高度な技術は魔法と区別がつかないだろうから、携帯とスピリチュアルは同じ土台で扱われることになる。一般の人にとってみれば、なんだっていいから使えればいいじゃんだろう。それはそれで正しいことなのだが。

 科学的な考え方(実際にやってみて、ダメならリジェクト)というものがなぜ必要なのか。それが抜けたら、知識を分かりやすく伝えたところで忘れ去られるだけ。徒労というものだ。科学的な方法で物事を見る目を持っていないと結果的に不幸になる、と人々が考えるようにならないならどうしようもない。やる気のない子供の家庭教師をやったことがる人ならば、それが可能かどうかわかるでしょう。

 とは言え、そういう努力を放棄してはいけないことも十分理解している。一体どうすればいいのか。そのこたえは、科学的な考えを身に付けた人が結果的に幸せになっている実例を示すよりないだろうと思うのだが。

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