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2007年5月 2日

ザ・ゴール

エリヤフ・ゴールドラット
ダイヤモンド社 1600円
お勧め指数 □□□□□ (5)


 ”『ザ・ゴール』が日本語で出版されててしまうと、世界経済が破滅してしまうので許可しないのだ。”

 そう著者が発言したというプロセス管理の全体最適化の理論の伝導書がこの本。すっげー、おもしれー。なんで物理学者からスケジューリング理論に転向したオッサンが書けるんだろうかとう本である。トム・デマルコの『デッドライン』という本をご存知ならば、スケジューリング理論に関してのそんな感じの本ですよと言えば分かりやすいですかね。

 ”局所最適”ばかりに目が行く人にはお勧めできないでしょう。TOCという理論が母体なんですが、要するに「一見損なことをなんですけど、実際はその方がもうかるんですよ」という考え方を扱っています。魔法でも数学的なトリックでもないです。効率だとか生産性だとかコストだとか、そういう単語に反射的に感情を抱く人には目からうろこを体験できます。というのは、そもそも効率って何?コスト削減って何?という根本から見直しますから。「さおだけ屋」が好きな人には向かないかもしれませんが、それはそれでいいでしょう。全員が知る必要ないですし。

 あるコンセプトをそもそも論に展開して考えるってのは、哲学ですね。大抵の人はイヤがります。理由は、自分が何をやっているのか実は考えている人は少なくて、それに気付くのがイヤだからです。経営と関係なく、一種の人生論として読んでも以外に面白いかもしれない。