一つの教訓・ユダヤの興亡
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山本七平 ユダヤは世界史の中でも特徴のある歴史を持っている。文字で書かれた記録が残っているおかげで、2−3千年前からの歴史的出来事だけでなく、人々の特性、周りの人々との関係なども調べることができる。 著者はそこから一つの試みをもってユダヤ史を語っている。それは、現代世界史における日本立場を日本から離れた視点、現代から離れた視点で読み解けないか。そのための補助線としてユダヤの人々の歴史を使ってみようというもの。この本、私にはそう読めました。 |
短絡的な比較(キーワードを比べる)ようなことではなく、人々の「癖」を使っての日本と(古代)ユダヤとの比較である。例えば、古代ローマにおけるユダヤの位置、ユダヤに認められた特権、世界における役割などを現代のアメリカにおける日本のそれと比較してみるのである。「そういえば、おなじだ」というところが各所にあることが分かる。
別にユダヤにかぎらず、人間の考えること感じることは「似たり寄ったり」なので、時代、場所を越えて「よく見れば、日本ぽい」例を探すことは可能だろう。そして、それは「このまま行くとこうなる」という予言ではなく、どんなファクターが重なると悪い方向へ歴史が動くのか、どんなチャンスに気がつき行動すれば良い方向へ向かうのかのヒントを得るためのもの。歴史は繰り返さないが、「方程式が同じなら、現象は同じ」ということはあるだろう。