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イスラムの読み方

山本七平・加瀬英明
祥伝社: 1000円
お勧め指数: □□□■■ (3)

 イスラムとの向き合い方についての対談。新装版になったものらしい。この本で、イスラムについて山本七平の理解を知ることができるかもしれない。ユダヤ教を座標原点として、イスラエルの地勢からはイスラムはとどうみえるのか。その問題設定ならば、私は山本さんの話しをもっとも信頼する。

 イスラムの本音をどうとらえるのか。中東ならば全部イスラムというわけではない。イランはイスラムというよりも「ペルシャ」「パンテア」です。原理に忠実なタイプではなく、本音と建前とが明確にある人々でしょう。

 例えば、共同体というイスラム概念が最優先するのならば、スーパー金持ち軍団のサウジやヨルダンがイスラムの貧しい国、人々を援助すればいいのであって、なにも日本がでしゃばる必要はない。そりゃそうだ。しかし、「オリエントの王」が、そんなことするわけない。いくらイスラムだといっても、ローマ史から現代までの中東の流れをみれば、一目瞭然。オリエントですよね、中東は。「その辺を勘違いすると、全く理解できなくなる。」というような主旨が書かれている。

 あの国はこれ、この国はこれ、という単純な枠組みで中東を把握できない。単純な図式しか理解できないならば、中東は理解できない。やはり彼らの歴史を知らないと。

 なぜ?を追及すると、「そもそも」を理解せざるを得ない。国の成り立ちや地勢、宗教の特性や、それらの変遷(歴史ですね)を知らないと把握できない。そんな当たり前なことを、この対談を読んでいるうちに再確認させられました。いくらニュースを見ていても、新聞の解説を読んでも、おそらく勘違しつづけただろう。読まない人よりも、むしろ危ない。数行で社会を理解できるはずだと考えること事態が愚かだということまで、この本を読んでいると気づきます。

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