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眼の誕生

アンドリュー・パーカー
草思社: 2200円
お勧め指数: □□□□■ (4)

 生物の進化、とくに、カンブリア紀の爆発的な進化のトリガーを「眼の誕生」とする解説本。眼から鱗です。

 この本は2つの視点から参考になります。一つは、着想と行動、考え方といった「科学的思考と行動」。もう一つは本の書き方。両者が一体になったので、科学啓蒙書としては歴史に残っていくと思います。 科学啓蒙書なので、科学的な思考をたどる記述であるのは当たり前ですが、仮説のとりかたが大胆で面白いです。そうきたか、と。そして、本文は完全なトピックセンテンス法に従っています。本を読むのに各段落の1文目だけを読んでいっても、問題ないくらいです。なかなか、ここまで徹底した本はないと思います。

 進化のドライバーって、生存です。生存競争が「食うか食われるか」ということなら、捕食者と被捕食者とに別れる必要があります。そして、生き残るためには「食われない」、生きるためには「喰う」ことです。それらは何よりも「視覚」あっての話しです。視覚がなければ、形や色や動きに意味はありません。例えば、トゲがあるのは食べられるときに機能しても遅いです。トゲがあるから、食べるのをやめようか。そう思うには視覚が前提になっています。
 視覚の発達、焦点があう、という目玉の進化、これらがカンブリア紀に発生したという素朴な発想で、一気に進化大爆発のトリガーを説明してしまっています。科学的、ってこういうものを言うのでしょう。
 


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