ヨセフス
|
秦剛平 フラウヴィウス・ヨセフスについての解説。結局、イエスがいた、という記述がなされている文書というのは、じつはヨセフスがかいた「ユダヤ古代史」しかないのだ。それ以外のあらゆる古文書は、すべて、「主催者側発表」になっている。だから、歴史としてキリスト教紀元について探るには、ヨセフスに頼るしかない。西洋社会では、キリスト教が顕著に力を持っていた時代でも、聖書以外に認められていた書物はヨセフスくらいものだったらしく、そのころの一般の人の書棚にも聖書と寄席スフスがあるのは普通だったということだ。 私は塩野七生の「危機と克服(ローマ人の物語)」におちてヴェスパシアヌス、ティトゥス、ドミティアヌスの時代の記述でしっただけである。しかし、秦さんの聖書関係の文献を読むうちに、ヨセフスの著者に興味をもった。山本書店のヨセフス全集からも何冊か購入してみた。ローマ人の視点からも、古代キリスト教のしてんからも歴史を眺めると実に面白く、古代についての想像の幅が広がる。 この本は秦さんの本だけあって、「まともな」感覚の持ち主ならば面白いと思うであろう。まともとは、どちらかないひどく偏っていない、といういみであるのだが。 |