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デザインの輪郭

深澤直人
TOTO出版: 1800円
お勧め指数: □□□□□ (5)

 深澤直人さんのデザイン論。まさに、ずばりです。あの「静かな佇まい」のデザインは、この本で紹介されている「意図」からでているのですね。つまり、「無意識に働き掛ける」という試み。私のようなで「単に、深澤さんの作品が好き」というだけの人間でも、「なるほどなぁ」とうなずける発言がいっぱいあります。

 巷にあふれている「クリエーター」という部類の人たちと全く次元が違う世界がそこにありますね。

”大学に入学する少し前まで、彼ら、彼女らは人一倍センスにうるさい、こだわりの若者だった。それを自負していた。Tシャツ一枚を選ぶために何件も店を見てまわった。それが、入学したとたんにデザイン学生という称号を得、こだわりのセンサは、自分のデザインしたみにくいデザインに理屈をつける、独りよがりの若者に成り下がってしまう。昨日の若者が、急にデザイナーになり、「私のデザインは」とは「ぼくのアイディアは」とか話し始めるのだ。いきなりデザイナーになって、とたんに自分がゼロからものを生み出さなければならないと思い込んでしまうのだ。”

 うーむ。デザイナーでない私にとっても、痛い言葉です。何かになる、とは、「自分を主張する」こととは違うのですが、まぁ、若いうちは仕方がない。その状態であることにいつ気がつくことができるのか。これが、ほんとの「運・不運」ですよね。

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