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松下で呆れアップルで仰天したこと

竹内一正
日本実業社 1400円
お勧め指数 □□□■■ (3)

 自伝風のエッセイ。新卒で松下に入社し、帝国陸軍みたいな”サラリーマン”社会を身をみって14年体験し、その後アップルに勤めた人の体験談であり、両極端の世界を見た人が残した貴重な資料として読める。松下にいるときは、軍隊よろしく朝からマラソンだの、接待の席次だのにこだわった。そのリーマンの世界をダイジェストで紹介する。「世の中に、こんな会社があるのだなぁ」とちょっと驚いた。私がこれまでソニー本ばかり読んできたこともあるが、よくこんな環境で製品がつくれるものだと思う。人間、自分がいる場所しか知らないのならば、その場所でなんとかするのだなぁと思った。一方、アップのいい加減というか、独自というか、「組織戦」という人間の妄想とは全く縁がない世界での「俺が一番」という世界も驚く。あなたが出した結果にお金を払うのであって、人間としての社会生活の支払いはいっさいしないという態度もすごい。手当てがいっさいないのはまぁそうだろうと思うが、一方で年俸+交通費という費目はさっぱりしていてよい。福祉といえば、社内にある自動販売機がただということらしいが、それも、ある意味すごい。

 この本を読んでみて、自分のだらしない生き方を反省する。もう、遅いかもしれないけど、まだファイティングポーズはとれる。とりあえず、留学生に英語の個人レッスンでもつけてもらおうかと思う。決心などどうでもよく、大切なのは自分の時間の使い方の変更であるということだから、まずは、そこから始めよう。

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