鬼のすべて
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鯨統一郎 これが鯨さんの目指すミステリー小説の方向なのかと思います。話の根底には、歴史学・民族学的なある仮説があり、それがだんだん浮き上がってくるように事件が起こり、犯人の仮説がつくられ、真犯人がでてくる。 この小説の命題は「鬼」です。鬼とは何か。その問題をめぐってミステリーが組み立てられています。途中ででてくる事件や犯人候補はすべて「鬼」の仮説とリンクしている。そして、ラストは真犯人と鬼をめぐる解釈がだぶって表現される。ミステリー小説の面白さと、鯨さんの「歴史学・民族学における仮説」とが渾然一体となって読者に提示される。感動てきです。 この人の作品は、もう少し読んでたいです。そう思わせる小説です。 |