本の読み方
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平野啓一郎 本の読み方など教わったことがない。文字の読み方、文章読解の授業は受けているが、何に注意して読めばいいのかなど「我流で良い」という結論か、「正解に達するための注目ポイントは?」のような技しかない。いや、忘れているだけかもしれないが、今に至まで「受けた」といえないのだから、「なかった」といってよいだろう。 この本で主張されているのは「なにも、焦って読むな。冊数を増やしたところで、無駄だぜ」ということである。「何冊読んだのかを自慢するのは、何都市巡ってきたのかという旅行自慢と同じである」という比喩にはどきりとされれた。自分で企画する旅行は一都市滞在にこだわっているのだが、本は「何冊読んだ」ということをTVゲームのハイスコア争いのように考えている自分に気がついてしまった。なんたること。しかも、多読によって得た知識は「脂肪」であると。言われてみれば、トリビア的なものは脂肪のような気もする。 そもそも、冊数を増やそうとしたのは「質は量からしか転化しない」という仮説を採用したからである。子供の頃は本を読まなかったので、それを取り換えそうと本を読んでいる。一種のトラウマなのである。だから、冊数を稼ぐとこで精神的なバランスをとろうとした。この本に指摘されている「速読」に目がいったのも冊数を稼ぐためである。考えてみれば、フォトリーディングなんて「あり得ない」のだが、なんで「あるかもしれない」と私は考えたちゃったのだろうか。反省しきりである。 |