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死海のほとり

遠藤周作
新潮文庫 552円
お勧め指数 □□□□■ (4)

 小説として良くできています。さすがです。
 内容は、五十代の二人の男がイスラエルを巡るというもの。二人は戦時中にキリスト教系の大学の寮友。戦時下の記憶、これまでの半生、そして、それぞれの現在を、聖書に関係する土地を巡りながら回想し、そして、老いを確認しあうようなストーリー。
 憂鬱な年代と、憂鬱な時代の重ね合わせなので、正直暗い気分になります。「夜と霧」のような、逃げ場がない状況にはならないものの、心地よい気分になるようなものではありません。まぁ、でも、冬の灰色みたな気分になるので、私はもう読まないかもしれない。

 本編とは関係ないですが、表紙の写真は印象深いです。内容は忘れても、この表紙はずっと忘れない。また、不思議な色合いで、何か起きるならば、こんな場所であるほうがふさわしいという気分がします。

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