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グローバル経済と現代奴隷制

ケビン・ベイルズ
凱風社 2500円
お勧め指数 □□□□■ (4)

 奴隷制って、現代もあるんだ。そんなかたちで。そうなんだ。なんだ、人類って決してシンポしているわけではないのか。

 絶望的な生活環境にいるだけならば奴隷とはいいませんよね。そうではなくて、基本は他人に人生を支配される、それも完璧に。そして、夢なんてそもそもなく、あっても仲間内で「長」になるくらい。それが奴隷でしょう。その状態を自らの働きによって「終わらせることができない」状態。そういったものが、グローバル経済のなかでかなり増えてきているというレポートになっています。

 結局、人口が多いと人の命の価値が下がってしまう。需要と供給なんだということです。人件費が安いから、東南アジアや南米、アフリカ、インドに工場を出す。でも、なんで人件費が安いのかといえば最悪な労働を「只」でやる人が沢山いるからです。物価が安いから、その国の人たちもそれなりに幸せなんだろう、と思いがちですが、そうではない。単に、奴隷として働いている人がいるから、燃料の炭が、レンガが只同然で手にはいり、それをもとに工場が操業でき、・・・という連鎖がある。そういうことなんです。

 人は2万年くらいは体の作りは変わっていないそうです。それなのに過去には沢山奴隷がいて、勝手な王様がいて、本の一握りの人しか「楽しんでいない」という状況があったのに、今はそうではないのだろうか。そう疑問に思っていましたが、なんてことはない変わっていないのです。ただし、それは水面下で広がっている。だれも人のダークサイドを見たくないから。それなのに、この著者はフィールドワークをやってのけます。

 安い商品が本当によいのか。ちょっと、手を止めて考えてみる。何ができるのだろうかと。考えるだけではダメなんですけどね。


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