プロフェッショナル進化論
|
田坂広志 このタイトルは「ウェッブ進化論」を参考にしたんだろうと思うのだが、内容はこれまでの田坂本と違和感なくつながっています。読み始めの部分のフォントが大きいので失敗したなかと思いましたが、メッセージは明確だし事例も理解しやすいしで心温まるビジネス本だと思います。この人の本でビジネス詩集なる世界が創造されたのですから、生き延びるためには相手をだまして殺せてきな競争がベースにあるような世界にうんざりしている人には是非お勧めです。 今後のプロフェッショナルはどういう方向に進むのかがテーマです。順序だって未来を予想し、それに適応したプロフェッショナルの姿がこの本で描かれていますが、そのなかで興味を持ったものは「ブログ」というか文章(あるいはメッセージング)のあり方についてです。 あるアイデアを言葉にして伝えるのは難しいことです。なんで分かってくれないのだろう。そう思うことは誰しもあると思います。そこで、ロジカルシンキングとかロジカルライティングが求められたということですが、それでは足りません。相手が人間である以上、興味をもって貰えないとどんな方法をとっても「無理」というもの。そこで、物語の能力が問われるというわけ。 ”すなわち、様々な情報の中から、意味のある「物語」を感じ取り、そして、その「物語」を魅力的に語る能力である。英語で「ストーリーテリング」と呼ばれる能力でもある。” そうなんですよね。理科系だろうがなんだろうが、人を相手にするときって物語として語れるかどうかって結果にすごく影響します。だいたい、人が話を理解する時点で物語を無意識に探していますし、それを覚えるときにエピソードとして面白いと残りますから。論理は相手を選ぶから、今一これ味が良くない。 ストーリーテリングをどうやって鍛えるのか。そんなの無理じゃないか。 ”「師匠」を見出し、「私淑」し、その仕事から「知恵」を掴み取る。 やっぱりそれしかないか。書生ができる時代でも、そんな年齢でも、あるいはそういう人もいないのが普通ならば、仮想的に「この人を師匠としよう、弟子入りさせてください」とするよりない。フリークというやつです。この人の作品が好き、ファンになった、いや超はまっている、という具合に特定の作家なり芸術家なり教師なり先輩なりを崇拝することはありますが、その続きということでいいのかどうか。 まぁ、崇拝するというよりも「研究する」という態度をとるのでしょう。好きな作品を「なぜ、それがよくできているのか」観察する、考える、まねてみる。そういう具合的な行動にでよ。そう理解します。好きな人の本を読んで終わり、ではなく何度も読む、全集を読む、自分でまねてみる、そういう行為なのでしょう。修・破・離。基本はそこにありということ方法は昔から分かっていた。それを個人が再発見すればいいだけです。なにより、やってみるしかないか。 |