世界のイスラムジョーク集
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早坂隆 イスラム教の人たちの間で知られているジョークをもとに、イスラム社会の生活、習慣、風土、政治について解説している。ちょっとした教養番組とクイズ番組とバラエティー番組のような感じがする。岩波新書のような堅苦しさはなく、かといって最近いろいろ出版されちている新書のような内容の薄さも感じられない。イスラムについて知らないであろう知識、出来事について読むにはよい。 イスラムのジョークには明るく面白いもの、宗教的な敵対を感じさせるもの、近隣の国にたいする毒をもっているものがある。これらはどこの国にもあるので、ジョークはどこの国の人にも通用する。立ち読みの段階でクスッと笑ってしまったくらいである。面白さを追求するジョークを引用するとネタバレに近い効果があるかもしれないので、ちょっと別のものを引用してみる。 ◎それぞれのやり方 モスクでの礼拝を終えたイスラムの僧侶が道を歩いていると、一人の男が倒れていた。男はカトリックの神父であった。イスラムの僧侶は手を差し伸べ、肩を貸して病院まで連れて行こうとした。神父は言った。 一瞬、いい話じゃないかと思う。キリスト教もイスラム教も媒介者が違うだけ同じ神を崇拝している。聖書といわれている書物のグループ分けが違うだけで、同じ人物、天使が聖書にもコーランにも登場する。仏教から見れば、細かい事を気にしなければ要するに同じじゃなか。そういえる。東京と大阪は全く違うと主張しあうけど、中東諸国からみたら同じですよ。日本と韓国も同じにみえるでしょう。同一か同種類か、どちらの意味において議論しているのによって評価は変わっていく。 引用したお話は「ジョーク」なのだろうだが、正直最後の一文のニュアンスがわからない。イスラムの僧侶は、キリスト教のやり方は「神のやり方」ではないと言っている。神は一つだからその礼拝のやり方も一つ。ならば、キリスト教のやりかたは「あなたのやりかた」であって「間違っているよ」ということである。しかし、敵としては見ていない。 彼らに共通の敵ができれば、つまり、そもそも絶対神などはなっから認めない人たちが彼らの前に現れ、それが彼らの生活に強烈に強い影響力をおぼし始めたら、諍いはなくなるような気がする。とはいえ、世の中そんなに単純じゃないだろうけど。とまぁ、そんなことを考えるとっかかりとしては良い本です。 |