古代末期の世界
古代末期をビザンツ帝国の影響力が衰退する時期においている。東ローマは存在するがイスラム教の国がオリエントで力を持ち始める時期の8世紀あたりの状況をキリスト教の普及についてという視点から解説を目論む歴史書ということなのだが、残念ながらよくありがちな「つまらない」記述に陥っている。とくに後半はダメだ。前半にはローマ社会でキリスト教が受けいられていく下地についてのそれなりの解説があり、それなり読める。しかし後半は、だれがどうした、しかない。著者はさぼっとたのだろうか。 この手の本を読むとき、頭の中には『ローマ人の物語』で得られた風景をリファレンスとしている。塩野七生の考えたとと「どう違うのか」を探すように読む。例えば、この本ではシンマクスについての評価がちがう、といった具合に。ページ数の制約もあるし、翻訳というハンディーもあるので、『キリストの勝利 ローマ人の物語XIV とはいえ、少し別の視点から古代ローマ末期とキリスト教をあつかった本を読みたい。素人でもとっつけるものはないだろうか。
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