政治にはまったく興味をもたないままこれまでやってきたためか、佐藤さんが語る前提知識のようなものがすっぽり抜けていることに気付く。この人は相当な政治史の知識があるので、一般の人が読んでも多くはピンとこないだろうとは思うだろうことでも、誰でも知っているようなこととして話題に取り上げられている。
専門セミナーであるからこそのシーンだと思うが、話題についての参考情報として本を挙げることはあまり見られることではないだろう。専門家たちが議論するような場は別だが。
この本の元になったセミナー?にはどんな人が集まっていたのだろうかと少し興味をもった。普通の人でも、政治に興味を持っている人はいろいろ知っているんだと意外に思った。同時に、それを持っていない自分に対して、おれってダメなぁと反省してしまう気分になった。
この本の内容は、官僚組織っておかしなことを平気でやっているんだなぁという話があふれている。現代人で頭がいいと言われている人たちでも、せっかく現在に生まれたのにこんな人にしかなれないんだなぁという、絶望を感じる。
そういうひととのかかわり合いをなるべくゼロにして生きていくことは、道端に落ちている犬のうんこを踏まないように歩くのと同じような気分でいくよりないだろう。
そういう、一種の覚悟をせまってくるようなことをこの本は教えてくれる。日本ってのはくだらないところだ。そんなところでも、一部の人は日本を世界の舞台に持ち上げてくれた。それは軌跡だな。自動車や半導体などを築いた人をまつる神社でもつくったほうがいいだろうな。