このエッセイでもすこし時事的なものを扱っている。役人の問題だったり、ニートの問題だったり。それはそれで面白いが、こんな話も興味深かった。
日本の上司は、仕事のできる自立心のある部下より、仕事はあまりできないけど、「課長、おれはどこまでも課長についていきますよぉ」とすがってくるようなバカ社員のほうが部下として好ましいと思っている。
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多くの上司は、とくに自分の能力に自信のない上司は、「仕事ができて自立心旺盛な部下」を組織的に「バカ」化することにいのちがけになる。
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社員が仕事を覚えて「使いもの」になりそうな気配がしてくると、ただちに「ふたつのこと」を陰に日向にやんわりとあるいは声高に強制する。それは、「結婚すること」と「家を買うこと」である。
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妻子とローンを抱えた男性社員は上司にとって、「いくらいびっても、いくらこきを使っても反抗しない」最高につかいやすい部下と化す。
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日本のサラリーマンは半径三メートル以内にいる女性の中から配偶者を見出す。
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企業が既婚女性を排除し、未婚女性を絶えず大量に職場に供給しようと躍起になっていた労務管理上「合理的」な理由はそれだけである。
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つまり「妻子」の重石を男子社員に担わせ、彼らを決して会社に反抗できない「社畜」へと馴致することなのである。
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企業の格が上がるほど、女子社員が美人になる。
これらのストーリーを古い大前研一さんの本で読んだことがある。内田さんは現代思想の人だから、共通の情報源からの推論ということはなく、単に「本当にそうなんだろう」ということである。
こういう、身も蓋もないことを言われると社会を見るめが多いに変わる。それが事実かどうかによらず、そう言う発想もあったのかと、「なるほど」とひざをうつ経験が増えるのである。学ぶということが、やめられない。