ロング・グッドバイ
内田さんの本で絶賛されていたので、早速購入した。私は小説はごくたまにしか読まないのだけど、あれだけ推薦されているのだから面白いのだろう。古典の翻訳は日本語が古く、シリアスな場面でもちょっとかわいい感じがすることがある。だから、正直気がすすまなかった。が、間違いであって。 なるほど、マーロウという主人公の視点で書かれた物語なのだが、一人称を「私」から「ぼく」に変更したら、この本は村上春樹の新作だといってもはじめのうち気付かないかもしれない。そう内田さんの本にあったが、そのことに興味をもってかったにもかかわる、「これ、本当に村上春樹の新作?」と思ってしまうところがあった。 全く古さを感じない。クリスティーの『そして誰もいなくなった』は、日本語に違和感がある(つまり、古いんですよ、言葉が)のでもうひとつ好きになれなかった。しかし、この本はそういうことは全くない。そもそも、古典的な名作とうことだし、そもそもミステリーだから引き込まれちゃう。500ページくらいの本だったが、往復の通勤電車でよんで3日かかった。充実した。 解説によれば、この本はチャンドラーのなかでも抜きんでた一冊ということだ。作家が63歳くらいで執筆したにもかかわらず、登場人物に違和感を感じないのがすごい。60過ぎてもミステリーを紡げる持続力はありし、若い女性のしぐさなども生き生きとかけるのかと驚く。自分が60になったときは、だいぶ感覚が古びそうな気がする。こう言うのは見習いたくても難しいだろうな。 |
