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深海生物の謎

北村雄一
サイエンスアイ新書 952円
お勧め指数 □□□■■ (3)

 深海生物はグロテスク。ぶにょぶにょしているか、目がでかく歯が鋭い。要するにお化けだ。魚屋でみかけるアンコウなど、どうしてこんなものが食えようかと思うだろう。透明ならばまだしも、妙に赤かったりする。漆黒の深海で写真を撮るのだからライトをつけるのだが、それがまた恐怖映画のライティング。どういう読者がつくのだろうか。気になったから買ってみる。カンブリア期の生命のような、不思議なものがたくさんいる。それも、今現在存在している。そういえば、日本の回りは深海だらけ。もっと、深海に関係する学問や技術開発活動がおこなわれてよいだろう。少なくとも、宇宙よりは成果が還元できそうな気がする。

 冷静に考え始めたら底なしの生命の多様性が気になる。なんでこんな不思議なものがいるのだろう。その生命は、とはいえ地上にいる動物よりは単純なのだ。深海生物にむかって気持ち悪いだのおかしいだの人が言えた義理ではない。人間を含む動物のほうがよっぽどおかしなものである。どうしてこんなものが進化によってできるのだろうか。

 ゆめナマコについて知ったところでどうということはない。知らなくて良い。とはいえ、気になるものは仕方がない。なんでこんなものがいるのだろうか。そういう疑問について妄想するならこの本はよきガイドブックになるだろう。


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