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亜玖夢博士の経済入門

橘玲
文藝春秋 1650円
お勧め指数 □□□■■ (3)

 橘玲の本だから株や借金の本だろうと思って読んだのだが、かなりシュールなものだった。対象範囲は経済という枠ではくくれない「社会・心理」までおよんでいる。いじめや詐欺についての考察はマスコミには登場しない見方であって、的確とおもえるがゆえにシュール感がただよう指摘になっている。本としては悪くはないが、読んで楽しい愉快な気分はしなく、どちらかといえば寂しい気分がする。株については、「本気でやったら絶対勝てないけど、いい加減にやっている人は儲かるかもしれいが、それが家計を支えることはない」とぼくは考えているので、空売りの話には興味が持てなったし、今後もないだろうなと思う。

 連載だったせいか途中に苦しいところや不必要じゃないかなという記述、ちょっとどうかな感がある箇所がある。登場人物にリンレイという男の子がでてくるが、これが著者のアバターなのだろうか。それと、橘玲の本には、ホームレスの人が登場してくることが何度かるが、著者はホームレスとなることに抑圧された恐怖を抱いているような感じがする。そんな感じが本全体の通奏低音になっているように読める。おそろく、それを感じ取ってしまうから、良くできた話でも寂しげに思えるのかもしれない。

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