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ほんとうの環境問題

池田清彦+養老孟司
新潮社 1000円
お勧め指数 □□□□■ (4)

 おお、このコンビで環境を語ったら本当のことしかでてこないだろう。『環境問題のウソはなぜまかり通るのか』と同一の路線だから、きちんと読んでおかないといけない。そう思って読んだが、まったくその通りだった。マスコミや役人は一体なにをしたのか頭を傾げたくなる。

 環境問題はウソである。それはわかっている。そもそも、数値シミュレーションの経験があるひとならば、100年単位の予測など「結果を先に先に決め手からかかるのだろうな」ということが透けて見てしまうので、それを根拠にしたあおりには余り興味を示せない。そもそも、一体どうしたいのだろうか、マスコミや役人は。その真意を伺いたくなるような洗脳キャンペーンを先進国はやっている。本当に、どうしたいのだろうか? オレらは偉い、ということを主張したいだけならばそうしていればいいのであって、なにも日本を壊すことはないのに。

 日本の場合は先の戦争前を思い返せば、環境問題がどうなっていくのか予想できる。そして、しかるべき本を読めば、役人・マスコミ・軍人、そして、それに従った普通の人々が単に自滅したのだとよくわかる。それは日本が国際社会のなかで一人だけ「すっごくよい方向へ」暴走しないような仕組みがあるのだろうと思っている。だから、環境問題の取り扱いの異常さと、その扱い方のばからしさの問題もその現れなんだろうと思ってる。面白いことに、きちんとした自然科学の手法がわかっているひとほど、文系でも理系でも温暖化問題をひややかにみている。一方、そうでない圧倒的多数の人は、温暖化がまずいと叫んでいる。この本の中で養老孟司が言っている。まるで戦争中に「欲しがりません、勝つまでは」と言っていた人のようだと。そして、そういう人って、社会に対してなんの責任ももたいにし持てない。

 こういう本ほど、きちんと読まれるほうがいい。それを影響力のある人がテレビで放送してほしいなと思う。”たかじんのばー”のようなとこでもいいのだけど、もっと影響力がある人がやってくれれば、ものごとはすぐに解決するのに。でも、だめなんだろうな。まぁ、いいや。他人のことを構っている場合ではないし。

 それにしても、新潮社は偉いと思った。どうしたんだろうか。


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