presentationZen
プレゼンテーションに関する本は何冊か読んできたが、この本はそれらを大きく引き離している。ビックリした。いやはや、こういう本を探すにははやり洋書を漁らないとダメだということを身にしみて感じた。絶対に翻訳されると思う。だから、その時買ってもいいとは思うが、ちょっとしたタイミングの違いで出版を見過ごしたら二度とあえなくなるかもしれないと思うと、はやりアンテナは洋書もカバーしておく方がぜったい良い。なるほど、世界は広いわけだ。 プレゼンテーションってなんだろうか。そういうところから考えさせられる。もちろん、グラフィックデザインを指向したクリエーターっぽいページをつくれればそれで終わりでもないし、必ずしもそういうものを必要とするわけでもない。もっと根源的なところに素晴らしいプレゼンテーションとは何かを考察している。著書は、「素晴らしく良くできたドキュメンタリー番組」のようなものだと思っている。印象深い写真、映像、そして、ムダのない、また、引き込まれる文章とナレーション。そこには事実とともに物語がある。そうものだ。 ダメなプレゼンテーションと良いプレゼンテーションとがある。ちなみにぼくが過去感心したことがあるものは、Steve Jobsと坂村健、そして、大前研一である。Steveは内容とビジュアルとが相当高いところにある。彼のプレゼンはマネしようと思ってできるものではない。バイオリンが好きだからといって、世界一の人のように弾けるようになれるは数人なのだろう。練習してなんとかなるレベルは、おそらく、日本人ならば坂村健と大前研一であろう。論理性を鍛える、語る内容を心底信じている、これらをマスターすればなんとかなるだろう。そう、思う。一方、普段目にするプレゼンで良いものは、全くない。普通の人はそうだろう。パワーポイントのテーマをそのままつかったものを平然と使い、細かい字やデカイ字を箇条書きにしていればいいというものしか普通お目にかかれない。当然、だからこそプレゼンテーションの限界というものに接したことがない人がつくるプレゼンは、自分が見たものを越えるはずがない。よりダメなプレゼンを自分は作ってしまうというわけだ。 良いプレゼンを見ること。悪いプレゼンは見ないこと。そして、なぜ良いプレゼンを良いと思うのか考えること。解剖すること。出来そうなことは自分でマネしてみて、どうなるか試してみること。ある程度はこれで上達する。しかし、この本ような指導があれば、もっともっと高いところへ行けるであろう。メッセージに含まれるもの、そもそも論、ビジュアルの大切さ、これ以上落とすことができないであろうプレゼンマテリアルのチェックリスト。この本は、本として読者のプレゼン力を高めるためのこれ以上ない方法を提示してくれる。おそらく、これ以上のガイドブックは存在しえないだろう。 僕自身、次のプレゼンからのこの方法を全面的にとりいれる。大きいな変更である。だから、多分うまくいかないだろう。それでも、数を重ねれば、普通の人がたどり着けないところへ上がれるような気がする。この本は、出会えて良かったと思う、数少ない良いガイドブックである。 |
