文学賞メッタ斬り! たいへんよくできました編
毎年恒例になってしまった文学賞にまつわるあれこれを知る本。ちょっと読むとちゃかしているような感じがするかもしれないが、両人の眼力は信頼できるものである。彼らの論評を読んでから読む本読まない本を決めることにしている。盲目的にそうしているのではなく、実際彼らがお勧めの本を読んでみて、そして、まったくダメといっている本で世間で評判が高い本を読んでみた結果そうしている。絶対的なものではなく、少なくとも彼らのいっていることが全うであり、その選別の見識は僕よりも高いと思っているからそうしている。 彼らは権威に対しておちょくるところがある。既に何かをなし得たからということではなく、今その人がどういうことをしているかによって評価している。そのおちょくり方は高齢の人に(というは、爺さんには)納得しがたいもの、あるいは噴飯ものかもしれない。しかし、よく考えると非難する爺さんどもは単に爺さんというだけの人だったりする。すくなくともぼくにはそうみえる。著者の二人のほうをぼくは信頼する。 さて、紹介されているのは主に芥川賞、直木賞である。マスコミで騒がれる賞だけど、その実体はどういったものか。普通どういうモノかを知りたいと思ったら読むほうがいい。しかし、時間もおかねももったいないことになることが「まま」あるので、一応お二人の評論を聞いてからしている。 ここ数年、どうも読む気にならない。賞をとって「まぁ、そうだろうよ」というものであっても読む気にならない。彼らは絶対的に推しているのではなく、候補作の中ならこれ、という評価をしている。だから、いくら彼らのポイントが高くてもつまらないような気がする。もちりん、彼らが幼いものは全く興味がない。彼らが推しても興味が湧かない。 なんでだろうか。読んでも勉強になった気がしないからだろう。お笑いならば楽しめる。本ならば学びとる。そうしたいのだけど、最近はそういう作品に出会えていない。別に崇高なものをほしがっているのではない。恩田陸ならば喜んで読む。しかし、ないんだよなぁ、最近。 不思議に思う。この評論本は読んでいて楽しいし、来年のものも読みたいし多分買う。しかし、そこで紹介されている小説は面白そうに思えないし、だから多分買わない。へんな気分がする。この本の役割は一体なんだろうなと思う。レベルの底上げの啓蒙書なのかもしれない。あるいは、尊敬する先輩のおしゃべりを聞くことが楽しいのかもしれない。 |












