解体されるニッポン
以前からそうなのだが、最近の本はことごとく陰謀論になってしまった。著者は陰謀論ではなく実際の仕組みを説明しているというのであろう。その真偽は普通の人であるぼくはわからない。FRBがどうであろうと、ロックフェラー財閥がどうであろうと、それが事実であったとしても個人的な対応は全くとれない。 ベンジャミンの本はもはや都市伝説本になってしまった。本来であれば、なんらかの主張をする場合にはそれなりの証拠を積み上げていく必要がある。俺のいっていることを疑うのか、という態度では結果的に有力な情報にならない。ある人はそれを信じ、ある人は信じない。どんな主張をしようと、結果的にそのどちらかの判断をなされるのである。そのための根拠が、僕は事実をしっているのだ、という展開ではあまりにも弱い。 この著者が『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』を出したときは衝撃を受けたのだが、それは著者が自分の知名度のレベルを把握しているため、親切な説明を試みていたことが理由であった。しかし、この本になると、知名度があったためだろうと思うのだが、主張の根拠が与太話になってしまっている。すくなくとも、そういう世界と無縁の人が読む限り、単なる都市伝説でしかなくなってしまっている。 出版社から考えれば、この本を読む人は素人であるはずだ。素人を相手にするには説明が必要だ。それは、「実はこんなことを知ったのだ」という噂程度の根拠ではなく、きちんとした証拠をつかって論理を積み上げていくあるは検証していくことが必要なのだ。そうでなければ、たんなる血液型入門と同じではないか。あえて出版する意義はない。 著者が世界の闇を主題にしているのならば、そもそも普通の人はその論拠も事実も知り得ないはずで、そういう人に以下に都市伝説を記事にしていくのか、に注意を払わないと読み捨てされる記事になってしまう。これがいい例であろう。なんだか寂しい気分がする。 |
