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暴走する「地球温暖化」論

武田邦彦+池田清彦+渡辺正+薬師院仁志+山形浩生+伊藤公紀+岩瀬正則
文藝春秋
お勧め指数 □□□□■ (4)
購入店 amazon.co.jp

 地球温暖化論が現実と遊離して暴走している。そういう趣旨の記事や論文がまとめられた本である。

 普通の本は一人の著者が一つの視点から語っている。もしその著者が信頼できるなら、その本を読むのは楽しいだけである。ふむふむ、なるほど、知らなかったわ、とか言いなが読めばいい。その著者が考えるように自分も考えていけば主張は分かるので、楽しいだけである。
 しかし、信用できない著者だと面倒だ。なぜならば、その発言内容は一つの世界で正しいものでしかないから。普通、自分と矛盾する論旨を自分の著作に入れることはないので、読者は批判的に読まなければならないからである。でないと、不本意な結果を招く。
 具体的には、主張される項目それぞれについてその根拠や証拠を見つけ出し、それら採用できるかどうか自分で吟味するのだ。
 いわゆる批判的な読み方である。批判といっても、反対することが目的ではなく、自分で考えながら判断することをさす。
 批判的に読んだ本をもとに行動し失敗したら、それは著作に問題があったのではなく、自分の判断の誤りだったということになる。
 批判的に読むには、ワインを飲みながら楽しく、というわけにはいかない。だからぼくは信頼できる人の本を読む方が好きである。
 ぼくは本を著者で選らんで買うことにしている。まず最初に批判的な読み方をして、この人は信頼できると判断したらその人の著作を順に読んでいくのだ。仲の良い友達になっていく過程と全く同じである。

 この本に収録されいている記事の著者では、武田邦彦、池田清彦、薬師院仁志、山形浩生については信頼できると判断している。これまでこれらの人の著作を何冊も読んでおり、その結果信頼できると判断したのだ。幸い、これらの著者の論文が多数派なので、この本を気楽に読んで見た。

 池田清彦の本を何冊が読んだが、それらで紹介されている根拠はここで紹介されている論文から選んだようである。だから、初めて読むような気がしない。
 とくに、薬師院仁志の主張は分かりやすい。彼は、温暖化がウソであるとは主張しているのではなく、矛盾が多くあることを指摘しており、温暖化を主張する専門家たちにそれを質問しているのである。それらの矛盾が論破されないと地球温暖化論は致命的な理論であると。そしてまた、矛盾を指摘する証拠が明確に並べてある。
 そういう疑問を温暖化問題の専門家は無視するようである。個人的な経験則だが、「儲かっている専門家を信用してはいけない」ものであるから、無視するのは当然であるような気もする。

 どうやら本腰を入れて地球温暖化についての本を読んだほうがよさそうだ。これから年末にかけて、目立った本を買い集めてみることにしよう。

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