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スペイン戦争

斎藤孝
中公文庫
お勧め指数 □□□□■ (4)
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 言葉だけは聞いた事があるスペイン戦争、スペイン内戦。スペイン戦争についてどうしても知りたいと思って読んだわけではない。どちらかといえば無意識に近い状態で本書を購入し、読んでしまったのである。世界史でも日本史も近代史については無知(というか、歴史については無知なんだが)なので、ピカソのゲルニカで表現したものはこういう歴史背景があったのかなどと多くのことを知った。フランコ、ムッソリーニ、ヒットラーという人のやったことは、なるほど「こりゃひでぇや」とわかった。なんと歴史を知らなかったのかと、自分に呆れてしまった。

 第二次世界大戦に関係することは旧日本軍の失敗とリンクしているようなことばかりなので、ある種の自虐感と絶望感を持って読むよりない。だから好きではない。山本七平さんの著作は勉強になるものばかりで多くのものを読んだのだが、日本軍についての考察も結構ある。それらを読めば読むほど日本軍ってろくな存在じゃないと確信するし、今の日本にも当てはまる事が多いと気づく。勉強になるが、読んでも楽しくない。暗い気分は御免なので、近代史については具体的な必要がないかぎりこれまで読まないできた。そういう人は結構いるだろう。

 不思議なことに、知ったら知ったで興味がでてくるものである。楽しくはない内容だが、日本もダメだったがスペインもダメだったのだなという気分である。となると勉強してみようか。

 古代ローマ史や古代文明について、ぼくはこれまで本を結構買って読んでいた。イラクやパキスタンなどの遺跡を訪ねるわけにも行かないから、想像で楽しむよりないが、それでも結構楽しい。

 一方で近代史ならば観光地としてもメジャーなヨーロッパ都市を回るだけでなんとかなる。第二次世界大戦というのはヨーロッパも散々な目にあったのだとわかる。なるほど市民が直接関係しなかった国はアメリカくらいなものか。

 自分は全く知らないと気づき、それに興味をもつ。これはよいことだ。なぜなら興味をもったことについて本を読むことで楽しめる時間を持てるから。勉強ではなく娯楽として楽しい。本の値段など食事や外出と較べれば断然安いから家計が助かる。今年の冬あたりは、第二次世界大戦前後の世界史についていろいろ学んでみたい。ヒットラー、ムッソリーニ、フランコ。あるいは蒋介石や毛沢東。名前と歴史的な評価くらいしか知らないものについて、それらがなぜ権力を持ち、世界史をどう動かしたのか。こんなことを考えてみよう。信頼できる面白い作家の本が見つかればいいけど、ちゃんとした本を上手に探す方法もあるだろう。よくできたマンガでもいいかもしれない。

 そんな活動の入り口として良い本だった。前書きには「スペインへ行ったことがない」と著者が言っているで、大丈夫かと心配したが、入門書としては問題ない。