復習は道徳である
永井均さんの一般向けの哲学の本である。これまでに『翔太とインサイトの夏休み』をはじめ、子供向けのものや新書を何冊か読んだことがあり、ぼくでも理解できるような話を展開してくれるという印象を持っている。哲学者の教授の話というのは、意図的なのだろうけど、普通の人にわかってもらおうと言葉を選ぶ人はほぼいない。おれは偉い、という事を主張したいだけの人ばかりだ。ソクラテスは普通の人に向けて話したのに、いつも間にやら現代の哲学者は同僚たちにさえ話す言葉を持っていないようである。だからこそ、永井均さんのような人がいてくれるほっとする。 ニーチェのルサンチマンについて最初の100ページぐらい読む。なるほど、ふむふむ。「なんとなく」わかるし、多分だが、著者の話に付いていけた。第一章は読み切れた。 ところが、続く章はちょっと様子が違う。こりゃ論文だ。数ページをめくってみたが、「読むと面白そうなこと」がこの先待っているような予感が全くしない。読んでいる時点で面白くなく、この先も面白くないだろう文書を読むのは苦痛なことで、あっさりと放棄した。 最後の川上未映子さんとの対談を読みはじめる。川上未映子さんの作品をぼくは読んだことはない。彼女は哲学者と語るほどにインテリだったのか。すげーなーと思ってページをめくってみたが、正直ピンと来ない。がっかりして読み終わる。 |
