「治らない」時代の医療者心得帳
研修医たちの疑問にQ&A形式で答えを出すという趣旨の本である。医学用語どっぷりというわけではなく、むしろ普通の人が読めば「お医者さんも職業なのね」と当たり前のことを納得できる気がする。 回答は春日武彦さんなので、精神科的な解説やそれを現実に適用したアドバスがある。ここ最近、精神病についての春日武彦さんの本に興味を持って読み進めており、その流れの中の一冊として読んでいるけれど、普通の読みものとしてもなんら遜色はない。 各設問ごとにイラスト(というか一コママンガ)が付いていて、精神病の本を読んでいるときに感じる怖さや気味悪さといったものが感じられない紙面になっている。なので、通勤電車でも気軽に紙面を広げて読める。ありがたい。 では内容は。残念ながら正直ピンと来ない。ぼくは医者になるつもりはないし、それがどういう具体的な仕事なのかわからないからだろう。 人間関係に起因することに悩んでいる若い人の相談ならば、どんな職業にせよ自分にも体験があるだろうから、読んでいて面白い。自分でも相談に応えられる部分があるので、著者の回答と自分の意見とが比較できるからだ。しかし、医者となると、そんなもんなのかなという感想しかでない。切実さが想像できない。だから、もうひとつ乗れない。 本としてはよいのだけね。 |
