それでも地球は回っている
アマゾンのアフェリエートをこのWEBでやっているが、このページをきっかけにして本を購入する人はほとんどいない。まぁ、あなたは素人のろくでもないサイトを経由して本を買うのかと問われれば、ないだろうと答えるだろうから、考えてみれば当然だ。人に本を勧められたとき、その本を読むかどうかは内容の宣伝よりも、勧めた人をみて判断するものだ。知らない人だったら、せめてブログをいくつも読んで感心したというようなことがないとダメだろう。 ところが、なんでもそうだが、長くやっているとチリも積もる。5年間で1500円分のポイントがたまった。このめでたきご褒美としてアマゾンで購入したのはこの本である。天文学が好きだった頃の自分を思いだしてみようという気分で買った。 この本は、天文学について普通の人の目線で書かれた良書である。アマゾンの評価も信用できるものとできないものがあるが、この本に限ってみれば「正しい」。 一番注目したところは、ティコとケプラーについて。ティコとケプラーの仲が良くないことは別の本で読んだことがある。片や観測の鬼で、片や理論の人。考え方や行動指針が違うから議論をしてもわかりあえないことが多かっただろう。だからお互い師弟関係であっても仲が悪い。 ティコはあるとき頓死してしまい、死後データを引き取り解析を重ねた結果ケプラーの3法則が見出され、それを根拠にニュートンの力学の正しさが世界に証明されるという科学史のメインストリームにつながっていく。なんとも感動的な道筋なのだけど、そもそもなんでティコが死んだのか。 ティコ家は現在でも続いており、20世紀になってティコの墓からその遺体を確認することがあり、その際髪の毛を採取した。死因について調べて見たところ、通常の何十倍という水銀を死ぬ前に一気に服用したということがわかった。要するに殺人だったのだ。 犯人は殺人の結果によって利益を受けるものであることはミステリーの定石。当時の遺産分配や周辺の人を調べてみても、金銭的にも名誉的にも特をした人はいなかった。ただし、ケプラーを除けば。 死後ティコのデータの取り扱いには親族とケプラーで一悶着あったし、ケプラーはデータを独占したということだから、なんてことはない、犯人はケプラーだったのだろう。科学といっても人の行為だよなぁ、と通関する出来事をこの本で知ったのである。 |
