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今そこに迫る「地球寒冷化」人類の危機

丸山茂徳
ベストセラーズ
お勧め指数 □□□□□ (5)

 武田邦彦さんや池田清彦さんの本に触発され、何冊か地球温暖化問題の本を読んできた。この本の主張もそれらの流れにある。

 研究者が、自分たちの扱っている分野のメインストリームに反旗を翻すのはなかなか勇気がいる。相手がご用学者だったりするときには、実質「総スカン」をくうことになり、科研費を諦める必要がでてくるから。

 研究者だのなんだの言っても、所詮は研究費をいかにして入手するか、どれだけ偉くなれるかという欲望をエンジンとして活動している人が多く、とくに東大などの「秀才」といわれてきた人たちほどそうだというのが現実である。どうしてなんだろうかと個人的には不思議なところだ。もちろん彼らにと言わせたところで否定するだろうけど、現に彼らがやっている事を集めていけば結局は「俺が偉い」と言いたいだけなのかとわかる。なんとも哀しいところである。

 地球温暖化については、もはや「国教化」をねらっている人が政府の多数派になっている。地震研究と同じで、必要性を一般に訴えることことが容易であり、どんな人に賛成していただけるような分野では、大抵実際の内容がともなわない。大きな地震はメッタに起きないし、起きたとしても被害や対策の方に感心がいくから、だれも地震予知の研究の不備などに興味をもたない。それでいて、研究費は増額される。こういうおいしい分野になるように温暖化研究の人たちは余念がないのだろう。

 温暖化問題を餌にしている人について考えると腹立たしくなるので、正直あまり読みたくない本である。知識の更新が必要だから読むのだけど、それでも世の中にや嫌な奴が偉そうな顔をしているものだと、厭世的な気分になる。本は楽しみとして読みたいから、ある時期一気に纏め読みして、しばらく読まないという方針にしている。

 この本は、そういう嫌な気分が十分に味わえる。温暖化が話題となるまえ(数十年前)はこれから寒冷化に向かうと言われていたそうだ。また、エネルギー問題も合わせて考えると、地球温暖化にかまけている場合はないと思うのだが、なんとも残念な現実がある。

 この本は、温暖化についての考え方を知る以外にも、歴史や地球科学などの科学番組を見えているようで、ちょっと楽しい気分にも慣れる。啓蒙書はこんな感じのものが好きである。