ゼロからの宗教の授業
『現代霊性論』が面白かったこともあり、書店でその本の隣に置いてあったので買ってしまった。この本も一般の人向けの講義であって、実に読みやすい。宗教者といっても、その価値を他人に知らしめてやろうという動機があまり見えないので、ちょっと距離を置いて面白い話をしてくれるのをゆっくりと聴く。そんなスタンスで神道・キリスト教・イスラム教・仏教の話を聞ける。 著者はお坊さんである。日本の仏教だから結婚して子供もいる。若い頃からいろんな宗教を勉強している。不思議なのは、そんなことしてどうして宗教人のままいられるのであろうということ。家庭をもつ現実からは世間のなかにどっぷりつかっていることがわかるし、宗教の博識さからは自分の寺の宗教的基盤を相対的に評価しているはずである。となれば、どうして住職を生業としていられるのだろうか。説法することもあるのかもしれないが、寺の宗派の教義を語ることに抵抗はないのだろうか。こんな疑問が浮かんでくる。一歩間違えば、なんかヤな感じの人でしかないから。 |
